【書評】すごい物理学講義
<作者について>
ロヴェッリ,カルロ
1956年、イタリアのヴェローナ生まれ。ボローニャ大学で物理学を専攻、パドヴァ大学大学院へ進む。その後、ローマ大学、イェール大学、トレント大学などを経て、ピッツバーグ大学で教鞭をとる。現在は、エクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。専門は「ループ量子重力理論」で、世界の第一人者
<本書について>
古典物理学の起こりから歴史的に少しずつ物理学がどのように発展してきたのか、各分野がどのような学問なのかを解説してくれる一冊。当然だが、後半になっていくにつれて、内容は煩雑になっていく。
個人的には3割も理解できた気はしていないが、それでも理系の端くれとして、量子力学や相対性理論についてざっくりとした概念が理解できるようになった。学生時代に読んでいたら少しは感性が変わっていたかもしれないと感じた。
<本書をおススメする方々>
・理系の大学、大学院を卒業したけど、量子力学とか相対性理論とかわからない人たち
・化学の大学生・大学院生で量子化学が理解できない人たち
かなり専門的な内容なので、ある程度の専門性はないと理解が難しいかもしれません
<本書で感銘を受けた点>
・ 科学とは、「技術」を提示するより前にまずもって「見方」を提示する営みなのである
・科学は私たちに世界という書物の読み方を教えてくれる
・無限に小さいものはない
<まとめ>
かなり専門的な書籍で読むのに苦労はしました
一方でかなり現代物理について理解できた気がします
個人的にはもっと早く読みたかった1冊です
特に理系(もっと言うなら化学系?)の学生さんや研究者は読んでもらったらいいと思います